2020/01/04(土)大学生の就職時のAIの活用


GROW360 とは

GROW360 という試験があるらしい。
GROW360 https://www.grow-360.com/ja/

就職試験に近年含まれるようになったようで、全日本空輸株式会社やリコーリース株式会社等多くの企業で導入されていると公式サイトに書いてあった。

このGROW360はいろいろな試験があるようで、就活まとめサイト等に中身が書かれていた。
【新卒向け】ANA、三菱商事が採用!AI(人工知能アプリ)を利用した新たな採用ツール!GROW360の攻略法&対策法
https://naitei.link/web/grow360

次の3つがGROW360で行われると公式サイトに書かれていた。
  1. IAT(気質診断)
  2. 自己評価
  3. 他者評価
GROW360 受検者のための公式解説サイト
https://candidates.grow-360.com/

他社評価を頼まれたので、そのタイミングで初めてこのサービスを知った。
2016年頃から稼働し始めたと日経に記事が書かれていた。
この記事の中でこんなことを話していた。
GROWの特徴の1つは「就活生はウソをつくインセンティブがある」と仮定していること
友達の指の動きで就活生の「真の姿」を見抜く!:日経ビジネス電子版
このことから就活生の周りの人間が評価する「他者評価」が入っているみたいだ。

規約など

利用規約 https://candidates.grow-360.com/tos.html
プライバシーポリシー http://i-globalsociety.com/pp.html
ログイン認証による個人情報の取得目的と取扱いについて https://eval.grow-360.com/app/about-grow360

他者評価について

他者評価を行う人は次の内どれかを選んでログインする必要がある。
  • GROWアカウントでログイン
  • FACEBOOKで認証
  • LINEで認証
  • GOOGLEで認証
ログイン認証による
個人情報の取得目的と取扱いについて
GROW360では、以下の目的と取扱い方法に基づき評価者の皆様から得た個人情報をお預かりしております。

<評価者個人認証による個人情報の取得目的について>

1.多数回評価の防止
GROW360では、受検者が複数人に対して評価の依頼を行います。これにあたり、同一人物による多数回評価防止を徹底するため、評価者の皆様の個人情報をお預かりし、1人ひとりが異なった人物であるかを照合、判断しております。同一人物と判断された場合には評価結果が調整される可能性もございます。

2.評価の信頼性の確保
GROW360では評価自体の信頼性に関する評価も実施しております。評価者の皆様の個人情報を評価の信頼性の担保としてお預かりし、場合によってはその評価の妥当性を検証させていただく可能性がございます。

<評価者個人認証により得た個人情報の取扱いについて>

個人情報の取扱いについては プライバシーポリシー をご確認ください。
Grow360


気になる点

いくつか気になる点がある。

利用規約

GROWサービスについて
次のように書かれている。
3 利用者は自らの意思および責任のもと、本サービスをご利用ください。
ご利用規約 | GROW360受検者のための公式解説サイト
採用試験を行う企業がGROW360を指定している場合、就活生の意思で利用してはいないのではないだろうか。
動作環境について
Windowsについては Windows7 についてのみ動作確認がしてあるとのこと。
この利用規約のページ自身は更新が全くなされていないかもしれない。
利用規約の改定は 「2018年10月1日 改定」となっているがどこかのタイミングで修正がかかるのかもしれない。
その他の禁止事項
禁止事項が6つ書かているが6番目には次のように書かれている。
6. 本サービスの運営を妨げる行為、または弊社の信頼を毀損する行為
ご利用規約 | GROW360受検者のための公式解説サイト
3番目で法令に反する行為を禁止しているのだが、それ以外にも信頼を毀損する行為が有るのだろうか?
免責
第三者が個人情報を取得しても次の場合は責任を取らないと書いてある。
  1. 利用者自らが本サービス上の機能または別の手段を用いて第三者に個人情報を開示する場合
  2. 利用者の活動情報またはその他の利用者が本サービス上に入力した情報により、期せずして本人が特定できてしまった場合
  3. 本サービス内からリンクされる外部サイトにおいて、利用者により個人情報が提供され、またそれが利用された場合
1番は自分で情報漏洩したときのことが書いてあるが、本人が開示した個人情報と第三者が得た個人情報が異なっていても問題ないのだろうか。
2番についてはどのようなサービスなのかをしらないのでよくわからない。「期せず本人が特定」とはどのような状態だろう。
3番はパスワードの漏洩について書いているのだと思うが、それだと前半部分がないほうがいいのではないだろうか。



個人情報保護の基本方針 (プライバシーポリシー)

個人情報の取扱について
5. 個人情報の利用目的
6. 個人認証及びユーザー向けサービスの提供
9. 受検者(評価者は含まない)の承諾・申込みに基づく、サービス利用企業への個人情報の提供
10. 当社の業務を円滑に行うため
個人情報保護の基本方針 | IGS - Institution for a Global Society株式会社
9番が受験生のことについて、6番は他者評価者についてだと思われる。
だが、10番は曖昧すぎるがどういうことなのだろう?


他者評価における ログイン認証による個人情報の取得目的と取扱いについて

ここには次の2つのことが書いてあった。
  1. 多数回評価の防止
  2. 評価の信頼性の確保
1つ目は他者評価者のユニーク性を保つためにログインをさせているとのこと。
2つ目が気になったところであり次のように書かれている。
GROW360では評価自体の信頼性に関する評価も実施しております。
評価者の皆様の個人情報を評価の信頼性の担保としてお預かりし、場合によってはその評価の妥当性を検証させていただく可能性がございます。
評価者が嘘の評価をするかもしれないから担保として評価者の個人情報を預かると書いてある。
「評価の妥当性を検証する」とはどういうことだろうか。
SNSのIDを集め、SNSに投稿された情報を収集し人物評価を行うのだろうか。

結論

提出した情報の取り扱いはどの様に扱われるのかわからなかった。

平成27年10月5日に設立した 法人番号 8011001065180 の会社で 資本金が 1億円 あることはわかったが、
個人情報を集めた後、AIでどんな処理をするのか、集めたデータは他に再利用されるのか等よくわからなかった。

例えばSNSに書き込んだ内容で書き込む前と後で評価が変化したりするのだろうか。
もし労働組合に関する書き込みがあり、この影響で0.1ポイントでも評価が下がったりしたのなら、
このデータを就職選考に使うのは職業安定法に抵触するのだろうか。

AIに情報を与え様々な判断をさせるサービスというものは増えてきているが、このサービスに情報を提供するのは大丈夫だろうか?
就職に係ることなので情報を提供しないという選択をすることが難しいだろうから様々な情報が集まるのだろうが、規約などをもう少し具体的に書いてもらいたい。

2019/12/27(金)Qiita と さくら の 炎上案件

さくらインターネットを批判した記事がQiitaにアップされ、これが非公開になり炎上している。


「さくらのレンタルサーバ」批判記事、Qiitaで公開止められ炎上 さくらは「事実確認中」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1912/26/news121.html

「さくらの専用サーバー」利用者がサポート対応の悪さをQiitaで暴露、その後記事がQiita運営によって非公開にされる
https://it.srad.jp/story/19/12/25/1846256/


[元記事]
ほんとうに怖い。さくらのレンタルサーバー
https://qiita.com:443/unico/items/76499d1e20042d929aa1

[元記事の魚拓]
https://megalodon.jp/?url=https%3A%2F%2Fqiita.com%3A443%2Funico%2Fitems%2F76499d1e20042d929aa1


大まかな流れは
  1. さくらレンタルサーバーの利用者が被害を受ける
  2. この事をQittaに書く
  3. Qiitaがこの記事を非公開(業務妨害)にする
  4. 非公開の理由が コミュニティガイドライン違反 に変更される

もともとはさくらと利用者のトラブルだったのに、Qiitaが自身の判断で非公開にしてしまった。
さくら側は記事の存在を知っていたが、突然表示されなくなり誰が削除依頼を出したかで混乱した模様。
さくらとのトラブルは元記事からしかわからないが、Qiitaの対応はitmediaの記事に書いてある。
「Qiitaのコミュニティガイドラインに反すると判断した」と説明したが、具体的な理由について明言は避けている。
「さくらのレンタルサーバ」批判記事、Qiitaで公開止められ炎上 さくらは「事実確認中」 - ITmedia NEWS
余計なトラブルを避けるために非公開にしたのだろうが、これが原因でトラブルを発生してしまった。
表現の自由が全ての人にあるので、非公開にしたことに対する正当な理由を明確に説明できないとQiitaの立場が苦しくなるだろう。

2019/12/27(金)自分の中のモノサシ

理想は全ての人が自分なりのモノサシを持っているべきである。
ここでいうモノサシとは、様々な事象を自分自身で評価するための基準である。

このモノサシは日々の体験等から培われていくものであり、学校はこのモノサシを鍛えるためにあると言ってもいいのかもしれない。
これがあれば、他人の話も自分のモノサシではかり真偽を自分で判斷する事ができる。
しかし、モノサシをもたないと様々な話を鵜呑みにするしかなく正しいことを見つけられない。
実際にTVや雑誌等で様々なダイエットが示され、その根拠を確認せず色々試すような人はモノサシを持っていないのだろう。

モノサシをもたないと自分の判断が正しいという自信を持てない。
この為、次のような傾向がある。
  • 肩書のある権威ある人の話を信じ、得体のしれない人の話は信じない。
  • 自分の評価を他人に委ねる。
  • いいねが欲しい。
  • 否定的な意見が聞けない。
  • 流行り物等に乗っかりみんなと同じことをしようとする。

資本主義的にはこの様に御しやすい人が大人数いたほうが利益はあげやすい。
だが、人々の多様性には欠け、経済の成長や国の発展はしづらくなる。

学校ではbf:権威ある教員が様々なことを教えるのだから、ここできちんとモノサシを鍛えさせる必要があるのだが、それが出来ていない。
大学受験に通るための勉強をしているのでは点数が取れればいいだけになる為、学ぶことに意味が見いだせない。
その結果、肩書が重要になり、大学でどんな研究をしたかはあまり評価されない。
大学も教育機関としての役割が重要となり、研究機関としての役割を果たせなくなってきている。
文科省が大学に定員を守るように強く指導するがゆえ、受験は重要視され中身が薄くなる。

大学に入れば学生は自分の意志で好きに行動するのはいいと思うが、ミスコン等の加熱によりいろいろな問題が発生している。
そんな中、法政大学が公式にミスコンに対し否定的な発表を行った。

「ミス/ミスターコンテスト」について - 法政大学
https://www.hosei.ac.jp/NEWS/gaiyo/191129.html

ミスコンに法政大が「ノー」。ゴタゴタ続く慶応義塾大は… - AERA dot
https://dot.asahi.com/dot/2019120300063.html?page=1


本来、大学は学生の自主性に任せるべき立場を取るのだが法政大学はそこに切り込んできた。
法政大学のその姿勢は評価されるべきことだと思うが、別の味方をするとここまでしないと行けない状況であることも示している。

大学は私立も国公立も多額の税金を投入され運営されている。
国は大学のあり方を今一度問い直し、研究機関としての大学をきちんと立て直してもらいたいと思う。


個人的には次のようになると色んな問題が解決すると思う。
色んな問題も発生するが・・・。
  • 大学入試を廃止し希望する大学に全員入学させる
メリット
  • 大学合格の為、多額の費用がかからない。予備校や塾、滑り止めの入学金等
  • 大学入試の為、問題作成や採点などの費用が不要になる
  • 大学の学生の偏りが発生し、多くの大学の統廃合が進み税金の圧縮出来そう
デメリット
  • 大学の講義が大人数になり受けることが困難になる
  • 単位不認定の人が増え、退学者が増える
  • 大学の設備の問題
今現在でも退学者は一定数いるのでこれが加速すると思うが、
大学のあり方がこの国の行く末に大きく影響するので、誰か早めの改革をお願いします。
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